人は一人で生きているわけではない。
学校、職場、ご近所さん、夫婦、親兄弟、恋人…自分が今置かれている立場、関わっている人たち、日々の暮らしの中で人間関係の悩みは誰しも多少は抱えているのでは?
「息苦しい❝世間❞を楽に生きる処方箋」とあるとおり、鴻上さんの回答は心を軽くしてくれます。
感想
AERA dot.での連載をたまに読んでいたのだけれど、まとめて読みたくなり購入。
性別、年齢、職業…いろんな方たちのさまざまな悩みが掲載されています。
相談内容は自分にも思い当たるもの、全くわからないもの色々あるけれど鴻上さんの回答がどれもあたたかい。
きれいごとや理想論ではなく、とても現実的で親身なって相談にのってくれているという感じがします。
悩みを抱えている人って、まずは話をきちんと聞いて欲しい。
「そっかー」「うんうん」「そうなんだ」「大変だったね…」そんな言葉をかけてもらえると本当に嬉しい気持ちになるものです。
今まで相談者が自分一人で悩んで悩んで、それでも出口が見つからなかったり道が一つしか無いように思えたり(それも大抵が進みたくない道)。
そんな悩みに対して、自分が思ってもいなかった意見を述べてくれる。
私自身、読みながら「私だったらどうする?」「私だったらどうこたえる?」と考えたけれど、なかなかうまく答えることが出来ません。
鴻上さんの答えには「そうか!」と納得して、文字通り気持ちがフッと軽く、それまでの辛くしんどいばかりだった気持ちがラクになっていくような…
という気持ちにさせてくれます。
鴻上さんのことは、テレビ番組の司会をされてる時に少し見ただけしか知らないけれど。
きっとこれまでにたくさんの人に出会って、
楽しいこと、
悲しいこと、
悔しいこと、
嬉しいこと、
辛いこと、
腹が立ったこと、
面白かったこと、
たくさんのことを経験してきたから、こんな風に優しく、そしてそっと背中を押してくれるような言葉をかけることができるのでしょうね。
❝人❞が好きなんだろうな、という感じがします。
色んなことに縛られてちょっと疲れた人に読んでもらいたい。
もっと楽に生きていい。
あなたの毎日が(私の毎日も)もっと笑顔でいっぱいになりますように。