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映画

「ガリ―ボーイ」感想~実在するインドのラッパー。スラム街からのサクセスストーリー

ラップに興味がある人も全くない人もぜひ観て欲しい「ガリ―ボーイ」

むちゃくちゃカッコイイ! めちゃめちゃ面白い!

映画だけどライブを見てるようで、思わず立ち上がってみんなと一緒に腕を振り上げたくなる映画です。

あらすじ

インド、ムンバイのスラム街に暮らす青年ムラド。

雇われ運転手の父はムラドを大学に通わせるために一生懸命働いていたが、ムラドは悪友と車上荒らしに手を染め、医者の父を持つ身分違いの彼女と内緒で付き合っていた。

ある日父が、第二夫人を家に住まわせ始め家庭内はごたごたし始める。

生まれで全てが決まってしまうインド社会に憤りを感じ、人生を半ばあきらめていたムラドだったが大学構内でラップをする学生MCシェールと出会いラップの世界に魅了されていく。

自分の想いを言葉にし自由に歌う。

今の社会に対する思い、生活、スラムの人々、胸に溜まっていたいろんな想いを言葉にするムラド。

彼は「ガリ―ボーイ(路地裏の少年)」と名乗り、ラップバトルでの優勝を目指す。

ガリーボーイ [ ランヴィール・シン ]
created by Rinker

スタッフ・キャスト

2018年制作 インド
原題:Gully Boy
配給:ツイン

監督 ゾーヤー・アクタル
脚本 リーマー・カーグティー
字幕監修 いとうせいこう
ムラド ランビール・シン
サフィナ アーリアー・バッド
MCシェール シッダーント・チャトゥルベーディー
スカイ カルキ・ケクラン
ムラドの父 ビジャイ・ラーズ
モイン ビジャイ・バルマー

感想

インドで活躍するアーティスト・Naezyの実話をもとに作られたお話だそうですよ。

YouTubeではNaezyの動画を見ることが出来ます。

ラップ…私はぜんっぜん馴染みのない世界なんですけど、そんな私でもむちゃくちゃ楽しめました「ガリ―ボーイ」

内容がラップやラッパーだけではなかったからだと思います。

スラムで育った一人の青年のサクセスストーリー。

サクセスストーリーってやっぱり見ていてスカッと気持ちがいいものですね。

 

インド映画というときらびやかで、突然舞って歌って、そして上映時間がやたらと長い。

…というイメージをお持ちかもしれませんが「ガリ―ボーイ」は違います。

(上映時間は2時間半、とまあまあ長いですが)

彼女とバスの中でイヤホンを片方ずつ付けて音楽を聴くとか、携帯小説を映画化した今どき映画に出てきそうなシーン有り、

スマホやタブレットで動画を見たり撮ったり、イイネをもらったり。

私の中のインドのイメージと全然ちゃうやん!!

 

インドとラップがこんなにも合うなんて!

スラム街で育ったムラドがカーストや出自による差別で心にため込んでいたものを言葉にしラップにして歌う。

感謝するタイプのラップは聞いてて気恥ずかしいけど、怒りや世の不条理を吐き出すラップはパワーがあってグッと心に響いてきます。

両親が頑張って働いて大学に行かせてくれてるけど暮らしは貧しい。

外国人観光客がスラム街での暮らしぶりを「観光」するためにカメラを持って物珍しそうに家の中に入ってくる…そんな日常。

もしも、生まれた時から「死ぬまでの運命」が決まっていたとしたら。

自分の「意思」も「夢」も「努力」もなにも考慮されない。

使用人の家に生まれたら、その子供は一生使用人…どんなに勉強が出来ても変わることはない。

だとしたら。

私だったら何の希望も持てなくて、頑張ることも諦めてしまうかもしれない。

でも、ムラドは「諦める」ではなく「抗う」を選び、「自分の道は自分で決める」為に動き始めたのです。

その力をくれたのはムラドのラップへの想いと出会ったたくさんの人達。

ある時、大学でたまたま目にしたラップに一目で惹かれ、夢中になってどんどんのめり込んでいく…

ムラドは大人しくて見た目もラップをしてる感じに見えないけど、初めて会ったシェールもすぐにムラドを受け入れてくれる。

シェールと一緒にいた女の人も周りのラップ仲間も、スカイも、ムラドのことを住んでる場所や生まれで差別したりしないんです。

純粋にラップが好き、音楽が好き、好きなものが一緒の仲間としてみてくれた、ということですよね。

このあたりからはすっかり感情移入しちゃって、いつの間にやら私まで仲間になったような気分で、ムラドが初めて人前でラップをするときには緊張し、バトルをするときには上手くいくかなとドキドキし…。

ムラドとムラドの父親が大きく違うのは、やっぱり「インターネットの時代」ということ。

ラップというワードで、身分も何も関係なく、行ったこともない場所の会ったこともない人達とも繋がることが出来る。

使用人の身分…と思っていたムラドに「すごいじゃん!」と言ってくれる人がたくさんたくさんいる。

十分に背中押されちゃいます。

自分の道は自分で決める!と突き進むパワーに…十分、なりますよね。

まさに、

俺の時代が来る!!

チャンスはつかめ!!!

なのです。

 

この映画の中で、ムラドの恋人サフィナもかなり魅力的な女性です。

医者の父を持つ医学生。美人で頭もよく家も裕福、恵まれているけれど親からの束縛や男尊女卑とまでは言わないけど女性に対しての考え方などと戦ってるんです。

気持ちいいくらい気が強くて、ムラドにラブレター(メール)を送ってきた女の子のところに行って取っ組み合いのケンカを始めるし、

音楽仲間のスカイとムラドの仲を疑って、スカイの頭を瓶で殴っちゃうし…とっても怖い情熱的なサフィナ。

親が決めたお見合い相手の男の子(ムラドの親友だったけど)が、絶対に結婚したくない!って泣きべそかくくらい意思が強くて❝自分❞を持っているサフィナ。

門限、お化粧、交際相手など厳しく親から監視されているサフィナだけど、最後、ムラドのステージを観に行くためにこっそり家を抜け出して、駅のホームで口紅を塗るシーンがとっても「女の子」してて可愛くて良かった。

彼女も、自分の人生は自分で決めて進んでいくことのできる人なんだな~、と。

ムラドと電話をしながら、お互い手を伸ばすシーンもいいですよね。

で、さっきちらっと名前が出たスカイ。

ラップが縁で知り合ったミュージシャンですが、彼女は笑顔がとにかく可愛くて可愛くて!

昔のソフィー・マルソーにも何となく似てるような。

彼女のような人懐っこくて、でもさっぱりとした人って大好きです。

 

スラム街に住むムラドのサクセスストーリーですが、サフィナの物語もあり、シェールもあり、

家族の問題、家父長制、貧困、インドという国の社会、いろんな話が盛り込まれていて2時間半飽きることなく観ることが出来ました。

 

ひとつ思ったのは、ラップで和訳は難しそう。

ラップって「ライム」っていうんでしたっけ?韻を踏む言葉を言うんですよね。

英語をそのまま訳しただけだと、韻を踏んでないだろうし…。

…うーん。大変そう。(;´・ω・)

 

色々あったけどラストはうまくまとまって泣かせてくれたし、映画館のイスに座っているのがもどかしいくらい心の中ではめちゃめちゃ盛り上がっておりました。

やっぱり音楽関連の映画は絶対に映画館で観た方がイイ!!

ほんと、これだけは声を大にして言いたい。

ぜひ、映画館でご鑑賞を!

【総評】
インド映画は苦手な人にもオススメ。
気持ちの良い感動のラストです。
観終わってモデルとなった実在の人物のラップをYouTubeで見てみよう!

すだち
すだち
ホントは初日に鑑賞したらもらえるみうらじゅんさんのステッカー欲しさに観ただけだったのにね。
ゆず
ゆず
期待しないで観たらめっちゃヨカッタ~!!

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