子供は無条件に愛され守られるべき。
と思ってるので、子供が辛い思いをしてるのは観てる私も辛い。
良い映画だったけど、いろんなシーンを思い出して翌日もかなり気持ちが引きずられました。
あらすじ
飲酒運転で事故をおこしたハリウッドの俳優オーティスは、厚生施設へ入ることになった。
そこでの治療でPTSDの兆候があると診断され、その原因を突き止めるため過去のことをたずねられる。
今から10年前。
12歳だったオーティスはハリウッドの人気子役として活躍していた。
マネージャーは前科者で無職の父親ジェームズ。
気分屋で突然怒り出す父親にいつも振り回されながら日々を過ごしていた。
子供らしい感情を出すこともなく、どうにもならない毎日に何とか折り合いをつけながら過ごすオーティス。
仕事場の大人たち、心配してくれる保護監察員のトム、隣に住む少し年上の少女シャイ・ガール…彼らと関わりながら12歳のオーティスは少しずつ成長していく。
キャスト&スタッフ
2019年製作 アメリカ
原題:Honey Boy
配給:ギャガ
監督 | アルマ・ハレル |
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脚本 | シャイア・ラブーフ |
オーティス(12歳) | ノア・ジュプ |
オーティス(22歳) | ルーカス・ヘッジズ |
ジェームズ | シャイア・ラブーフ |
シャイ・ガール | FKAツイッグス |

感想
子供の頃の傷というのは、こんなにも長く深く人を苦しめるものなのか。
大人に囲まれて仕事をし、子供っぽい親に振り回され、自らが大人にならざるを得ない子供。
12歳のオーティスも、22歳のオーティスも苦しんで、でも本当はジェームズも苦しんでて。
「普通の父と子」でいたいという想いは同じなのにちっとも上手くいかないし、みんなが悲しい気持ちでいるのは何故なんだろう。
撮影所から家に帰る間…父親にしがみついてバイクに乗っている間だけがほんの少し子供でいられた時間だったのかもしれない。
一人プールに足をつける姿。
赤ちゃんみたいに一瞬指を吸う仕草。
寂しそうにタバコを吸う姿。
気持ちのやり場が無くてガラスを割る姿。
12歳のオーティス役のノア・ジュプがいい。
すごく悲しそうな目をする。
父親が感情のままに激しく言葉をぶつけてくるのとは対照的に、悲しそうに黙ってしまうオーティス。
どうしようもない(ように見える)父親なのに、それでも一緒にいたいと思い、手をつなぎたいと思う。
親と子って…家族って何なんだろね。
こんな風に、自分は愛されていないと思っている子供、「愛されたい」「認めて欲しい」「気づいて欲しい」と思っている子供たちがいる…と思うとたまらない気持ちになります。
脚本は父親役のシャイア・ラブーフが書いたもの。
彼自身の体験がベースになっている。と、映画鑑賞後に知って調べてみました。
実は、シャイア・ラブーフという俳優を知らなかったのですがトランスフォーマー、インディジョーンズにも出演…と、かなり有名な方でした。(;´・ω・)
スティーブンス一家とか見てたし!!
そして、ここでは詳しくは書きませんが数度の逮捕歴、奇行、問題発言など結構なお騒がせな方のようです。
そしてそして、厚生施設とPTSD
あぁ、そうか。
と、映画のシーンと彼のこれまでの行動とが重なり合ってラスト、クラウン姿の父親が出てきて会話をするシーンは感慨深いものが。
子供の頃にはわからなかったこと。
大人になって理解できたこと。
父に伝えられなかった言葉…。伝わってるといいなぁ。
この映画は、シャイア・ラブーフ、ノア・ジュプ、ルーカス・ヘッジズという3人の俳優がとても良かったです。
彼らが出演する他の作品も観てみたい。
最後に。
シャイア・ラブーフのことを調べてる時に見つけたこの動画。
もぅ最高!大好き!!
さぁ、今日もがんばるぞー!!