洗骨…この映画で初めて耳にした言葉。
こんな風習があること。知りませんでした。
何十年も日本で暮らしているのに知らない事はまだまだたくさんある。
あらすじ
沖縄の離島「粟国島」
4年前に他界した母親の「洗骨」儀式の為、長男・長女が実家に住む父のもとに戻ってきた。
母がいなくなった家に一人で暮らす父 信綱は、母の死が受け入れられず、酒に溺れ生活もすさんだものになっていた。
長男 剛は「妻と子供は後から来る」と、一人で帰省。
長女 優子は妊娠し大きなお腹で戻ってきて一同を驚かせる。
小さな島ではすぐに噂が広まり、少し居心地の悪い思いをしながらも家族、伯母、従妹たちと洗骨の日を迎えるまでの日々を過ごす。
スタッフ・キャスト
2018年製作 日本
配給:ファントム・フィルム
監督 | 照屋年之 |
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脚本 | 照屋年之 |
新城信綱 | 奥田瑛二 |
新城剛 | 筒井道隆 |
新城優子 | 水崎綾女 |
新城恵美子 | 筒井真理子 |
高安信子 | 大島蓉子 |
神山亮司 | 鈴木Q太郎 |

感想
かなり評判が良かった映画で、実際私が行ったのも「アンコール上映会」というものでした。
「洗骨」という儀式は初めて知ったのでとても興味深く見ましたが、ストーリーは所々気になる部分もあったりして号泣する…って感じでは無かった…かな?
「風葬」は沖縄という土地だから可能なのでしょうか。
4年ほどで骨以外の部分はちゃんと土にかえるというか自然にかえって、乾燥したキレイな状態の骨になるものなんですね。
海のそばの風葬エリアと人々が住むエリアが分かれていて「この世」と「あの世」が一つの島の中にある…というのも生と死、人間や神さまが全て一緒に「存在する」粟国島の独特な雰囲気を感じます。
気になった点は笑いと話の展開のわざとらしさ。
「笑わせよう」というテレビのバラエティー番組的な❝お笑い❞が逆に笑えない。
話も「こんな展開になるんだろうなぁ」「あ~やっぱり」みたいな。
バラバラになった家族が「洗骨」の儀式を通して一つに…も、ちょっと。(;´・ω・)
沖縄というキレイな土地、「洗骨」という風習、母の死によってバラバラになってしまった家族。
これ自体はすごくイイのに。
「笑わせよう」としなくても笑えるシーンはあったので、あまり無理やり面白くしなくてもよかったのではないかと。
この映画を観て改めて思ったこと。
子供の頃「死」は怖いものだったけど、年を取って自分のまわりにいる誰かの「死」を少しずつ経験してくると
「死」は少し身近なものになってあまり怖いものではなくなりました。
亡くなったからといっていなくなるわけではない。
この映画のラストにもあったように、生まれて、死んで…それをずーーーっと繰り返してる。
ずっと繋がってるんですよね。
それにしても浜辺での出産はこれまた「えぇぇ~~ッッ!!」って感じ。
ま、緊急事態ということで仕方がなかったのかもですけど…大丈夫?!
母子ともに健康でよかったよかった。
昔は、生まれるのも死ぬのも病院ではなくて自宅だったんだものね。
何も特別なことではないのだろうけど。
でもでも、見ててハラハラしちゃいました。