高評価なんだよね~。
でも、ごめん。
私、ダメだったわ…。
あらすじ
島根県の高津川流域。
山の上にある牧場を営む斉藤学は、妻を亡くし、母、娘、息子の4人暮らし。
日々黙々と仕事をこなす無口な父親である。
高校生の息子・竜也とはうまくコミュニケーションが取れず、実の息子の考えていることがさっぱりわからない。
地元の人々が誇りとする❝神楽❞の稽古を竜也がさぼりがちなのも気になっている。
竜也も地元の多くの若者たちと同じようにいずれこの土地を離れようとしているのではと心配していた。
そんな中、学の母校である小学校が閉校することになった。
スタッフ・キャスト
2019年製作 日本
配給:ギグリーボックス
監督 | 錦織良成 |
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原作 | 錦織良成 |
脚本 | 錦織良成 |
斉藤学 | 甲本雅裕 |
大畑陽子 | 戸田菜穂 |
斉藤七海 | 大野いと |
大庭誠 | 田口浩正 |
大庭正 | 高橋長英 |
斉藤絹江 | 奈良岡朋子 |
椋駿 | 佐野和真 |
本広佳奈 | 友利恵 |
斉藤竜也 | 石川雷蔵 |
椋健一 | 岡田浩暉 |

感想
高津川、山々、山の上の牧場…景色が本当にとても綺麗。
行ってみたくなるくらい。
甲本さんの抑えた演技は、本当に地元の人?と思うくらい馴染んでたし、戸田さんの方言も違和感なくすっと入って来る。
映画を観る前から高評価のコメントを読んでいたので、感動する映画なんだろうと「泣く気満々」で観始めたのですが途中から少し気持ちが冷めてしまいました。
田舎での高齢化、過疎化…多くの場所で抱える問題ですよね。
実際、私の旦那の実家がある地域も同じような状態。
住んでいるのは年寄りばかり。
その方達が亡くなれば空き家になって次第にボロボロに。
小学校は廃校に。
若い人(子供たち)は帰ってこない…結婚したらますます帰ってこない。
実際にそういうことを目にしていると、何だか映画の話は❝夢物語❞のようで。
・親の認知症の状態を見て涙して「ふるさと」を歌うシーン。
・運動会にたくさん集まるシーン。
・ラストにみんなで手をつなぐシーン。
このあたりが特に気持ちが冷めてしまったシーンで、
誠はどうするんだろう。
東京の家族と一緒に島根に戻ってくるのか。
一人で帰ってくるのか。
家族が賛成してくれたら一番良いですよね。
キレイな川、豊かな自然を守りたいって気持ちは当然私にもあるし、人と人とのつながりが大事というのもすごーく思うんですけど。
でも、何か観ててモヤモヤ。
息子の竜也が何に悩んでたのかもちょっとわからなかったし。
町を出たいわけじゃないし、神楽が嫌いなわけでもない…じゃ、何?
「神楽」
この映画で初めて知った方、機会があればぜひ本物を見ていただきたいです。
独特なセリフ回し、お囃子、豪華な衣装、ストーリー、そして観客から演者への掛け声。
掛け声というか合いの手?声かけ?
多くは地元の人たちが神楽団を作っているので、演じてる人見てる人みんな知ってるご近所さん。
という感じなので、演じてる途中で客と演者のやりとりがあったりして楽しいのです。
手刺繍の豪華な衣装は、舞う途中でパラリと早変わりする演目も。
派手でキレイでリズミカルで迫力もあって話の内容も面白い。
昔は秋祭りに小学校の体育館などで夜通し神楽をやっていて、
子供の頃は毛布を持ち込んで家族で観に行ってました。
正直、甲本ヒロトがライブ会場で配るフライヤーの中に「高津川」のチラシを同封してた。って話の方が感動したかも。
と、思いつつも、誠と重なる部分もあり少し考えさせられたりもしたんですけどね。
実際の地元の方々が応援されてたみたいなので、あんまり厳しい内容には出来なかったのかな?大人の事情ってやつ?とか勝手に想像してみたり。
でも、「移住してくる若者」って希望の光だな~。