このマンガを読んでる期間、とにかく早く続きが読みたくて毎日そわそわしてました。
そのくらい楽しみですっごく面白い。
読み始めたら止まんないマンガです。
作品紹介
タイトル | マイホームヒーロー |
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作者 | 山川直輝(原作)、朝基まさし(作画) |
掲載誌 | 週刊ヤングマガジン |
連載年 | 2017年26号~ |
コミック | 既刊17巻(2022年2月現在) |
あらすじ
鳥栖哲雄はミステリー小説を書くのが趣味のごく普通のサラリーマン。
少し天然だけど頼りになる妻・歌仙と反抗期なのか父親に素っ気ない態度をとる可愛い一人娘・零花と3人家族。
ある日、大学生になって一人暮らしを始めた娘とファミレスで会うと顔に殴られた跡があった。
問いただすが答えることなく機嫌を損ねて店を出ていく零花。
その帰り道、零花の話をするガラの悪い若い男たちに哲雄は偶然出くわす。
零花を殴ったのはこの男?
この男が零花の彼氏?
翌日、零花の留守中に合い鍵で部屋に入るとしばらくして昨日の男が部屋にやってきた。
やはり零花の彼氏はこの男。
とっさにクローゼットに隠れた哲雄だったが、男が携帯で何やら話ながらいきなり激高し零花を殺す!と暴れ始めたのだった。
感想
こういうマンガを読むと色々と考えてしまう。
正義とか幸せとか善悪とか法とか宗教とか…。
と、その前にこの「マイホームヒーロー」
現時点ではコミックは17巻まで。
連載は休載中で完結したお話ではないのだけれど、読み始めの頃と後半ではちょっと感想が変わってきました。
最初の頃はとにかく哲雄はスゴイ!
まさに家族を守る「ヒーロー」のような気で読んでました。
ミステリー好きな主人公は博識で頭の回転も速く、も~絶対ヤバい!という場面でも最後の最後まで諦めずほんのわずかな可能性にかけて、そしてそれをしっかりつかんであらゆる危機を乗り越える。
・自分の頭でしっかりと考えること。
・諦めないこと。
(これは恭一も同じ)
すごいな、すごいな~と。
殺人は悪いこと。
人を殺している以上バレずに幸せに暮らすというラストにはならないかもしれないけど、でもあの場合は仕方なかったよね。
大切な家族を❝悪いやつ❞から守るためだったんだもん。
が。
16巻、17巻で一気に変わりました。
犠牲者の数のあまりの多さに「やむを得なかったよね」という言葉では片づけられない。
直接手を下したわけではないけど彼ら(彼女ら)の死は哲雄のせいじゃないの?
悪いやつは中身も100%「悪」でいっぱいであって欲しいのに、次郎も洋二も胡蝶も窪でさえも今まで知らなかった面を知ってただの悪党ではなくなってしまう。
いや、窪は…彼は家庭環境が悪かったんだよね。
月夜見が最後に言ってた言葉が頭の中をぐるぐるする。
一つの側面だけで判断してはダメ。
ヒーローか悪人か
結局、哲雄はヒーローだったのか?
まだ完結してないからここで答えを出す事は出来ないけど。
歌仙さんや零花からみるとヒーローだったと思う。
でも、自分の大切な何か(人)を守るために他の人を犠牲にしてもいいんだろうか?
「人を殺すのが好き」な狂ってる窪がしてきた殺人と、家族を守るために哲雄がした殺人。
前者は悪くて後者は良い?
殺された人たちに違いはある?
良い殺人なんて無くて、やっぱり殺しちゃダメ。自分の為にも。
その行動に移す前に何かもっと他の手段がなかったのか、あるんじゃないのか、何かないのか。
物語の最初の方で出てきた哲雄の父の言葉も、この後半に続いてるんだなと気づかされます。
そして、それまで哲雄のしてきたことを知ってずっと手伝ってきたのに、自分では父・郷一郎に対して何もできなかった歌仙さん。
いざとなるときっと体はすくむだろうし、覚悟を決めてても行動にうつすことって容易ではないんだと思う(もちろん経験ないんで想像ですけど)
そこが窪も感じていたように、哲雄の中にそれを楽しんでる部分が少し…自分でも意識してないくらいに奥の方でほんの少しあったのだと思う。
それもまた哲雄の別の側面。
幸せとは
郷一郎が作り上げたカルト集団の村。
入信と共に財産は全て取り上げられ、ネットもテレビも店も電気もガスもない暮らし。
そんなの絶対に嫌だ、と思うけれど村人たちはどこか幸せそうにも見える。
誰も傷つけない。
争うこともない。
自分たちのルールの中で協力しあって暮らす。
「幸せかどうか」は自分で決めることだから不自由そうに見えても、日々穏やかに幸せに暮らしてる村人はきっといたはず。
信じるものがある、っていうのはそれだけで日々の暮らしを豊かにしてくれそうな気もするし。
ただ、村の中で生まれた子供たちは選択の余地がないのと、郷一郎の相手をさせられる女性はちょっと可哀想だな。←もしかしてそれも喜び?!光栄なことなんかな?
今後の展開は?
連載の再開が待ち遠しい「マイホームヒーロー」ですが、今後どうなるんでしょう。
恭一は?窪は?
哲雄は自首して刑期を終えたところから再開…なんて予想してみたり。
バレてないからこのまま平穏に家族三人で暮らすっていうのは無いでしょ~。
どんな風に話が展開していくのか、
またハラハラドキドキすることになるのか、きっとなるよね。
ただただ楽しみです。
追記:連載再開です!
2022年6月。ヤングマガジン29号から連載再開しました。
第3部の始まりは、あの事件から7年後の鳥栖家から。
色々と状況は変わったみたいですね。
私の予想は外れてましたけど。
でも、また、哲雄の身にあれやこれやありそうです。